「夏樹おはようー…って、どうしたの?そんな怒った顔して」

「また、お母さんと喧嘩?」

 教室に着くなりいつメン(いつものメンバーの略)の智香(ともか)晴美(はるみ)が話しかけてきた。

「そうなの。また、体育服を洗ってくれなかったの。昨日あんなに洗っておいてって言ったのに」

「それは仕方ないよ…誰にだって忘れることはあるんだし」

「でもだよ。これ何回目だと思う?もう5回目だよ。おかげで今日の体育の授業も出れないし」

「そんなに怒らなくても…」

 智香と晴美が呆れたように言ってくる。

 もちろん、二人とも聞き飽きてるのは分かってる。

 でも、私がイライラを発散できる場所は、ここ(学校)しかないの。