嬉しくて、エイミーはにまにまと笑った。

 今の歌はまったく意味がわからなかったが、ライオネルが褒めてくれればなんだっていい。

「忘れないうちにもう一度歌うぞ」

「はい!」

(お城デート、最高!)

 エイミーが近づくだけで嫌な顔をしていたライオネルが、笑顔でたくさん構ってくれる。

 この日、褒められて調子づいたエイミーは、あっという間に意味のわからない歌詞を丸暗記した。