王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~

 上級の結界を破ろうとすれば、もちろん上級の攻撃魔術で攻撃しなければならない。

 エイミーとライオネルが全力で炎魔術を使えば、おそらく大爆発が起きて大変なことになるだろう。だからエイミーも頷く。

「もちろんです。そうですね。風魔術と水魔術、土魔術に限定しましょう。複合魔術もだめですよ」

「望むところだ」

「じゃあさっそく――」

 ルールを決め終えると、エイミーはすぐに魔術を発動させた。

 何と言ってもライオネルの結界が破れればキスしてもらえるのである。


 ライオネルとキス……。

 ライオネルとのキスは、三年前に、隙を見て強引に唇を奪って以来だ。それからというものライオネルに警戒されすぎてすべて不発に終わっている。

(絶対にキスしてもらうんだから!)

 せっかく唇をぷるぷるにしたのである。何が何でもライオネルの形のいい唇にチュッとしてもらうのだ‼

「ってお前は最初から……!」

 巨大な風の塊をぶつけたエイミーに、ライオネルが舌打ちする。