☆☆☆
音楽祭の日は、朝からどんよりとした曇り空だった。
気圧の変化で頭痛を覚えるライオネルは朝からつらそうだ。
音楽祭は講堂で行われるが、歌を披露する順番は一年生から、クラス番号の小さいクラスから行われる。
そのため、一年一組であるライオネルのクラスが最初だ。
講堂には音楽室からピアノが運び込まれ、伴奏者一名がピアノの前に座る。
一年一組の伴奏者はライオネルだった。
(殿下、大丈夫かしら?)
エイミーのクラスはライオネルたちのクラスの次なので、舞台袖からエイミーはじっとライオネルを見つめていた。
「殿下が伴奏なのね」
エイミーの隣で舞台袖から舞台を見ているシンシアが言う。
「殿下はピアノがすっごく上手なのよ。だからわたしはヴァイオリンを一生懸命習うことにしたの」
「ちょっと意味がわからないんだけど、どういうこと?」
「ヴァイオリンを頑張ったら、殿下が一緒に演奏してくれるかもしれないでしょ?」
「ピアノの連弾でもよかったんじゃないの?」
「殿下はピアノの次にヴァイオリンが好きなのよ」
「は?」
「殿下が一番好きなピアノをやって、殿下が二番目に好きなヴァイオリンをわたしがするの」
「……ごめんわけがわかんないわ」
シンシアは「もういいわ」と言う風に手を振った。
音楽祭の日は、朝からどんよりとした曇り空だった。
気圧の変化で頭痛を覚えるライオネルは朝からつらそうだ。
音楽祭は講堂で行われるが、歌を披露する順番は一年生から、クラス番号の小さいクラスから行われる。
そのため、一年一組であるライオネルのクラスが最初だ。
講堂には音楽室からピアノが運び込まれ、伴奏者一名がピアノの前に座る。
一年一組の伴奏者はライオネルだった。
(殿下、大丈夫かしら?)
エイミーのクラスはライオネルたちのクラスの次なので、舞台袖からエイミーはじっとライオネルを見つめていた。
「殿下が伴奏なのね」
エイミーの隣で舞台袖から舞台を見ているシンシアが言う。
「殿下はピアノがすっごく上手なのよ。だからわたしはヴァイオリンを一生懸命習うことにしたの」
「ちょっと意味がわからないんだけど、どういうこと?」
「ヴァイオリンを頑張ったら、殿下が一緒に演奏してくれるかもしれないでしょ?」
「ピアノの連弾でもよかったんじゃないの?」
「殿下はピアノの次にヴァイオリンが好きなのよ」
「は?」
「殿下が一番好きなピアノをやって、殿下が二番目に好きなヴァイオリンをわたしがするの」
「……ごめんわけがわかんないわ」
シンシアは「もういいわ」と言う風に手を振った。


