王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~

「それで、あの変な人形を買っていった人間は調べられたのか?」

「ここ一か月ほどでこれを買いに来た人間の中で、店主が記憶している人間は教えていただきましたが、店主は購入者の名前まで聞きませんからね。見た目と、金持ちそうかそうでないかくらいしか覚えていませんでした」

「つまり、収穫なしか……」

「すみません。もっと絞り込めると思ったんですが……意外と売れていたというのが盲点でした」

「そうだな。俺もあれを買う人間が何人もいるとは思わなかった」

 ライオネルはエイミーが用意してくれたお茶に口をつけながら考える。

「二年三組に在籍している生徒の動きについてはどうだ」

「今のところこれと言って不思議な行動はないみたいですね。一応、これが昨日の二年三組の生徒の行動履歴の一覧です」

「引き続き調べておいてくれ」

「わかりました」

 ウォルターから渡された二年三組の行動履歴を見ていると、人形遊びに満足したらしいエイミーが、とことこと隣にやってくる。

 そしてぺったりとライオネルにくっついて、行動履歴の一覧を覗き込んだ。