王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~

「よくやったエイミー!」

 昼休みになってライオネルとともに医務室へ向かった後、陶器人形の欠片を拾ってきたことを告げると、ライオネルがものすごくほめてくれた。

 きっとライオネルもこの陶器人形が可愛いと思ってくれたに違いない。

(へへへ、以心伝心って感じがするわ!)

 エイミーは、陶器人形の欠片を、パズルのピースのように正しい位置に並べているライオネルを見てにこにこと笑った。やっぱり拾ってきてよかったと嬉しくなっていると、ライオネルが並べ終わった陶器人形を並べ終わってウォルターを振り向く。

「こんな奇妙なものを扱っている店なんて滅多にないだろう。ここから探れそうだな」

「そうですね。そんなものを売っている店なんてほとんどないでしょうし、わざわざこんな変な顔の人形を特注する人もいないでしょう。犯人の特定に役立ちそうですね」

「…………うん?」

 なんだか話の流れがエイミーの予想していたものと違う。

 首をひねるエイミーをよそに、二人は真剣な顔で話を続けていた。

「この手の人形は呪術具を扱っている店とかにありそうですね。念のため妙な魔術がかかっていないか調べたほうがよさそうです」

「ああ、頼む」

 ウォルターがそう言って破片を回収していこうとしたので、エイミーは慌てた。