王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~

 お礼を言ってお茶に口をつけながら、エイミーはちらりとライオネルを見上げた。

 不機嫌そうな顔をしている。

 でも――ちょっと違う気もする。

 シャープな輪郭に、いつ見てもびっくりするほど綺麗な顔立ち。ぎゅっと寄った眉間の皺も、これはこれで、すっかり見慣れたエイミーにとっては愛着がある。

「あの……殿下……」

 黙って食事をするのもなんだか落ち着かなくて、エイミーはお弁当を半分ほど食べだところで自分から口を開いた。

「ええっと……昨日のプレゼント、ありがとうございました。青い薔薇の……」

「ああ。……あれがほしかったんだろう?」

「――はい」

 エイミーは震えそうになる唇で、何とか答える。

 いつも「とりあえず」のプレゼントだったのに、何故――と訊ねそうになって、やめた。

 黙って食事を再開したエイミーに、ライオネルが数拍の沈黙の後に続ける。