王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~

「明日も学校だし、わたし、そろそろ寝るわ」

 スージーの視線を避けるようにベッドへ向かい、ベッドサイドの棚の上に花瓶とネックレスを置くと、エイミーはベッドにもぐりこむ。

「おやすみなさい、お嬢様」

 どうやらスージーには気づかれなかったようだ。

 婚約者のプレゼントを喜んでいると思ったのか、微笑ましそうに目を細めてから、スージーは灯りを落として控え室に下がる。

 スージーが去ると、エイミーはごそごそと起き上がって、改めてペンダントを手に取った。

 金色のチェーンの先に咲く、綺麗な青い薔薇。

(殿下はわたしが嫌いなはずなのに……)

 どうしてこんなことをするのだろう。

 エイミーはきゅっと薔薇を握り締めて、反対の手で涙をぬぐいながら、ぽつんとつぶやいた。

「……わたし、殿下のことが全然わからないわ…………」