(……どうして)
ライオネルは、いつも宝物庫の中からプレゼントを選んでいたはずだ。
なのに、今年に限っていつもと違うものを贈って来た。
そしてこのネックレスを、エイミーは知っている。
これは――いや、この元になったのはおそらく、王都でちょっとしたブームになっている、青い薔薇のネックレスだ。ただし、王都で流行している青い薔薇のネックレスはガラスで作られたもので、サファイアではない。
それは、去年の終わりから、「幸せになれる青い薔薇」として、若い女性の間で人気になっているものだった。
結婚式の日につけると幸せになれると誰かが言っていたのを聞いて、まだ学園に入学する前に、エイミーはライオネルにねだったのだ。結婚式の日のそのネックレスをつけたい、と。
ライオネルはそのとき、「王族がガラスのネックレスなんて身につけられるか」と笑って却下した。確かにライオネルの言う通りだなと思ったから、エイミーもそれ以上は我儘を言わなかったけれど――
(なんで今、これをくれたりするの……)
じわりと、引っ込んだはずの涙が再び目の表面を覆う。
ここで泣いたらスージーを心配させてしまうからと、エイミーはネックレスと、それから花瓶に生けられている薔薇を花瓶ごと持って立ち上がった。
ライオネルは、いつも宝物庫の中からプレゼントを選んでいたはずだ。
なのに、今年に限っていつもと違うものを贈って来た。
そしてこのネックレスを、エイミーは知っている。
これは――いや、この元になったのはおそらく、王都でちょっとしたブームになっている、青い薔薇のネックレスだ。ただし、王都で流行している青い薔薇のネックレスはガラスで作られたもので、サファイアではない。
それは、去年の終わりから、「幸せになれる青い薔薇」として、若い女性の間で人気になっているものだった。
結婚式の日につけると幸せになれると誰かが言っていたのを聞いて、まだ学園に入学する前に、エイミーはライオネルにねだったのだ。結婚式の日のそのネックレスをつけたい、と。
ライオネルはそのとき、「王族がガラスのネックレスなんて身につけられるか」と笑って却下した。確かにライオネルの言う通りだなと思ったから、エイミーもそれ以上は我儘を言わなかったけれど――
(なんで今、これをくれたりするの……)
じわりと、引っ込んだはずの涙が再び目の表面を覆う。
ここで泣いたらスージーを心配させてしまうからと、エイミーはネックレスと、それから花瓶に生けられている薔薇を花瓶ごと持って立ち上がった。


