王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~

「エイミーとライオネルは相性がよさそうだな」

 すっかり打ち解けた子供たちに、国王がまずそう評価を下した。

 王妃がおっとりと微笑んで追随する。

「ええ。エイミーはとても可愛らしいし、いいんじゃないかしら?」

 大人たちがすでに婚約話をまとめようとしていることもそっちのけで、エイミーはおままごとの延長のような気分で、ライオネルのお茶を勧めたりお菓子を勧めたりして楽しんでいた。

(殿下が旦那様旦那様旦那様)

 頭の中はすっかりその単語で染まっている。

(こんなにキラキラした王子様がわたしの旦那様。わたしの人生はバラ色!)

 絵本に書かれていた「人生はバラ色」という言葉の意味はいまいち正しく理解できていないが、きっと薔薇のような華やかな人生になると言うことに違いない。

「エイミー、殿下に庭をご案内差し上げたらどうかな?」

「はい!」

 五歳児には退屈だろうと、父がそれとなく退出を許してくれたので、エイミーは元気よく返事として立ち上がった。