王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~

「ライオネルだ。よろしく、エイミー」

 玄関先で簡単な挨拶を終えた後で、国王夫妻とライオネルは、ティーセットが用意されているサロンへ通された。

 兄は勉強の時間なのと、エイミーとライオネルの顔合わせには無関係なのでそのまま自室に上がる。

 エイミーは目の前に用意されていたお菓子を、せっせとライオネルに取り分けた。

「殿下、このタルトはとっても美味しいです。それから、こっちのクッキーも!」

「うん、本当だ、美味しい」

「でしょう?」

 さっそく仲良くなった子供たちに、国王夫妻も侯爵夫妻もホッと胸をなでおろす。

 というのも、ライオネルは少々気難しい子供で、初対面の相手にはなかなか心を開かない傾向にあったのだ。

 それがどういうわけか、エイミーとは初対面にもかかわらず気を張った様子はない。