王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~

 午後になって、両親と兄とともにそわそわしながら玄関前で待っていると、王家の紋章の入った黒塗りの馬車が到着した。

 母である王妃に手を引かれて馬車から降りてきたのは、キラキラと輝く金髪に紫色の瞳を持った、とても綺麗な男の子だった。

(絵本と一緒!)

 ライオネルを一目見た途端にエイミーは踊り出したい気分になった。

(この王子様がわたしの旦那様!)

 旦那様どころかまだ婚約者「候補」であるだけなのだが、ライオネルの「キラキラ」感に一目ぼれしたエイミーの脳内ではすでに彼に嫁ぐことが決定した。

(未来の旦那様には、しっかりおもてなししないと!)