身長差25㌢の、私と彼。



「車掌さんに声かけられる前、俺がキスしようとしてたの、気づいとった?」


「声かけられる前…?」


結城くんの顔が近づいてきた時だ。確かに、唇が近づいてはきてたけど…


「…キスしようとしとったん?」


私が内心びっくりしながらそう言うと、結城くんは盛大に溜息をついた。


「マジか。意識してくれてて、顔逸らさんでいてくれたのかと思ったんやけど…。」


「い、意識って!キスされる意識なんて、するワケないやん!!」


真っ赤になりながら私が抗議すると、結城くんは呆れ顔のまま言葉を続ける。


「なんも考えんと、男にあんなに顔近づけさせるなんて、加野屋さん、スキありすぎ。」


「な…!スキありすぎって──」


「ほら、今も。」


そう言うと、結城くんは一瞬にして私の顔に唇を近づけて、そして──


おでこにチュッと口づけられた。