「普通に、デートしたい。加野屋さんと。」
「へっ!?」
ボンッ!と顔が一気に熱くなった私。
「え?え?デート??なんで私なんかと…?」
「私なんか、じゃねーよ。『加野屋さんだから』行きたいんだけど。デート。」
「なっ…!」
なになになになに!?何が起きてるの?
デートしたい!?
結城くんが?
私と??
なぜに???
だって、私たちがまともに話したのって今日が初めてなワケで。
たった数時間2人で一緒にいるってだけで、そんな風に思うの?
思うものなの??
どうなの???
思考が追い付かず、あたふたする私に構わず、結城くんは涼しい顔で話を続ける。
「てか、いつも葵に話しかけに行ってたのも、加野屋さんに会うためだったし。」
「…え」
「参考書も忘れてないけど、加野屋さんの顔見たくなったらワザと借りに行ったり。」
「…え!?」
「でも、加野屋さんと話したくて顔向けると、いつも目ぇ逸らされて全然喋れねーから、実は、毎回ちょっとヘコんでた。」
「なっ…」
「それでも、高身長の葵の横にいる加野屋さん、ちっこくて、葵の話もニコニコして聞いてるから、可愛いなっていつも思ってた。」
「かわ…!?」
「うん。可愛い。俺は好きだよ。加野屋さんのこと。」
ちょっとだけ、ほっぺたを赤く染めた結城くんが、真っ直ぐ見つめてくる。



