溶けたラムネ入りの炭酸ジュースは、美味しくない。

日曜日、当日になって場所をきめてないことが発覚し、花火開始まであと数時間ぐらいだった。

あたりは日が沈み始めていて、夕日が綺麗だ。

‘’学校前集合で、17時30分”

そう言われたのは17時で、もう出ないと間に合わないじゃないか。

そうツッコミを入れて、急いで向かった。

自転車じゃ置き場所がないから歩くとなるとかなり学校まで距離がある。


何とか走って17時45分、到着した場所に、胡桃は浴衣姿で立って待っていた。

「おそいですよ」

「いや、連絡来るのが遅いんだよ、早く場所取り行くぞ」

「やる気凄いですね、って、私に何か言うことないですか?」

「あー、遅れてごめん、悪かった。でも連絡来るのが──」

「そうじゃなくて!浴衣!浴衣ですよ、お洒落してきてるんです。女の子に言うことは?」

「か、かわいい、ですね?」

「なんで疑問形なんですかぁ、可愛いねって普通に褒めたらいいじゃないですか」

「可愛いと思ってるよ、似合ってる」


「なんか嬉しいようで嬉しくない…なんで…」

「好き同士じゃないからじゃないか?」

「違います、少なくとも、私は好きですよ?先輩のこと、見向きもしてくれないのは先輩の方です」


「本気じゃないだろ」


「本気だったら、どうするんですか」


「考える」


「付き合うって言ってくださいよー!もう!行きますよ」

「そうだな、屋台も食べたいし」

「屋台は食べられません。屋台に置いてあるものを食べるんです、校閲に引っかかりますよ」


「なんだそれ、とりあえず行くぞ」