保健室の天使は今日も眠い

中学2年生の冬だった




「ねえいお?報告があるの」



そう言っていつも通りにこにこと話しかけてきた桃香は心做しかテンションが高くて、嬉しそうで、




嫌な予感がした








「あのね、彼氏が出来たの!」







衝撃だった、自分がもたもたしていたからだとイラつき
隣にいるのが当たり前になっていたと自分を責めた





「そっ、か!よかったな!」




「で、どこの誰なんだよー!」




「へへ、えっとねー、隣のクラスの人なの。優人って言うんだけどね」




優人…えあのゆうと?



優人は正直いい噂を聞かない
女を取っかえ引っ変えしているとか
顔がいいのを利用して女を騙すとか





「なあお前それ騙されてねえか?」






「え?ちょっとやめてよ私しかいないって言ってくれたんだから本当にね優しいの」




「ん、ならいいけどさ」