4月 桜が満開に咲く頃








「なあ、知ってる?この学校出るらしいよ」





「はぁ!?ちょっ、まじでやめろ」







「保健室から怪物の寝息が聞こえたんだってさ」








「ばっ、ばっかじゃねーのおまえそんなの信じてんのかよ」








まただ。


この話を聞くのは今日で何回目だろうか



保健室には怪物がいると根も葉もない噂をされ、挙句姿を見られて天使がいたと空想のものにまでなっている。



そう。その天使こそ私、森藤羽依なのである。