「……っ、さくらを抱きたくなるってこと」
さくらはポカンとしていた。
「え……びっくりした、私にはそういう気持ちはないと思ってたから」
「俺だって男だよ、そりゃそういう気持ちになるよ、多分さくらの事好きだし」
「嘘！」
「マジで(笑)さくらって何でも嘘って言うよな？」
「遥海くんと話せてるだけでも嬉しいのに、信じられない、だって雑誌の人だよ？」
「雑誌の人って何だよ(笑)」
「憧れてたんだもん」
「じゃあ……俺の、うーん……でもな、いや、彼女になる？」
「うん」
即答だった。
遥海くんは何かを考えていたみたいだったけど、きっと忙しいからとか思ってくれたのかな……
じーっとさくらは遥海くんを見上げた。
見ている事に気づくとフッと笑ってくれて、
遥海はさくらの顎を軽く持ち上げた。
「んっ……」
遥海くんは抱きしめてくれてキスをくれた。
口唇が軽く離れもう一度遥海くんがキスをした時に、ご飯の炊き上がった音がなった。
「あっ、食べよ、すぐ支度するね」
さくらが立ちあがる。
「やべっ、可愛い……」
さくらの後ろ姿を目で追った。
さくらもキスが恥ずかしくて急いで離れてしまった。
真っ赤になりながらご飯の支度をした。
「食べよう」
遥海くんは髪を結びながら席に座った。
美味しいと喜んでくれた。
ご飯が終わると寝室のベッドの上でもたれ合い、パソコンでまたインターハイのDVDを2人で見ながら遥海くんは寝てしまい、さくらもそっとパソコンを閉じて眠りについた。
さくらは目覚めると遥海くんに抱きついていた。
あったかい……
「さくら、起きた？」
頭の上で声がした。
「起きたくない(笑)」
「今日一限あるし(笑)」
170cmの大きな私でも遥海くんには軽々と持ち上げられて起こされた。
朝食を食べながら今日の予定を話す。
