左小指のピンキーリングは素敵な恋を引き寄せる



「いただきます」



ムシャムシャとご飯を平らげていく



「美味い、さくらって料理上手いな」



「まあ、作るの好きだからね、美味しいかどうかはわかんないけど」




「マジで美味いから自信持っていいよ、俺の好きな味、他の飯も食べてみたい」




ありがとうとさくらは素直にお礼を言った。




「せっかく特待で入った大学なのにもっと食べて体作らなきゃいけないんじゃないの?」




「そうなんだけどさ、遠征に金がかかるからさ、俺の下にまだ妹も弟もいて実家に頼るわけにもいかず、バイト頑張るしかないんだよ」


夏休みは練習試合やら遠征で今まで1番金がかかったと話してくれた。




「そうなんだ……」




まあ家庭の事情はそれぞれだからな




「昨日ごめんね、勝手にバイト早退させて」



「あ〜うん、こっちもごめん、俺の体の事を考えてくれたのに、まあ今日元気になったからいいよ、さくらの言う通り今日も休む事になってたかもしれないしな」



ご馳走様と手を合わせた。