ウィリアムはホテルの奥深くに進むにつれ、超自然的な力とアニマトロニクスの謎が交錯する世界にますます没頭していった。彼は一晩中、気色悪い幻覚と監視されているような恐怖に取り囲まれていたが、不思議なことに、あの奇妙な存在たちが彼に襲いかかることはなかった。
アニマトロニクスは彼を案内し、369と書いてある古びた部屋に導いた。部屋の中には埃が被った日記と見られる手書きの本が置かれていた。おそらく、このホテルのかつての総支配人が書いたのであろう。なぜこの部屋においたのかは知らないが。ウィリアムはその日記を読み始め、このホテルにまつわる秘密が明らかになっていくことに興奮した。日記によれば、このホテルはかつて楽しい場所であり、アニマトロニクスは子供たちに愛されていたが、ある事件が起きてからホテルは呪われ、アニマトロニクスは怒りと孤独に囚われた存在に変わってしまったという。そのある事件というのは、とあるアニマトロニクスが関わる。それは大きな黄色いウサギのアニマトロニクスが起こした事件だ。そのウサギはロボット工学的にも、エンターテイメント的にも裏切り者であった。