それを手紙で伝えて…
返事なんて期待はしていなかったものの一週間がたった

仕事が休みの日でも構わずにオープン前の忙しい時を避けて少し落ち着いている三十分の間に
話が出来たら…

そう思って職場のすぐ近くのオープンテラス的なところで時間を潰す

時間は開店二十分前程…

角を曲がって来たのはあなたで…

ぺこりと頭を下げればあなたも下げ返してくれて…
それだけでも嬉しく思った…

それから少し待てば時期にあなたは戻ってきて
私の前にある椅子を引いた

「お疲れ様」
「お疲れ様、です」
「今、いい?」
「はい」

良いも何も私は話に来ていたわけで…願っても無い事だった

「手紙読んで、返事、遅くなっちゃってごめん…」
「いえいえ!!あの、私も…勝手な事ばっかで…」
「そんなことない」

真っ直ぐに見つめてくれるその目が案外茶色い事やまつ毛が長い事に気付いたものの
今はそれ処じゃなかった

忙しいはずのこの時間に、時間を取ってくれた

開店したら落ち着くと思ったから行こうとしたと伝えれば
今でも全然大丈夫、話そうかなと思って

もう……本当に勘弁してほしい…

忙しいのに…やることいっぱいあるのに…

それから開店しても少しの間時間を取ってくれて…
ありがとうの想いと一緒にいろんなことを話せば
あなたは聞いてくれて…

本当に嬉しかった…

話が出来た事もだけど
あなたの時間を少しだけ分けてもらえて…
それだけで本当に幸せになれて…
ありがとうしか溢れてこなかった…