エイティーンの契約婚

「あれ、橋田ってこの路線?」
「あ……うん、こっち使ったりすることもあるかも……!」

ウワァァァ……!?
いきなり喋っちゃったよ……!?
今まで話したことほぼないのに……!

「今日、部活は……?」
「塾通ったりで色々忙しくて。2年最後の成績すげー悪かったし」
「あー……」

それは、サッカーの試合でうちが勝ちまくったからで……!
それはもう、エースの高林君の活躍のおかげで……!

「いいよな、橋田は頭良くて」
「えっ? 全然……」
「なにが全然なんだよ。2位だろ、ずっと」

ぷっと笑われる。
私が2位だと、高林君が知ってくれていたことが嬉しい。

「どこの塾?」
「えっと、塾は通ってなくて」
「えっ? 独学?」
「うん。今までは……」
「すげー。天才じゃん。尊敬」
「そんな!」

高林君からそんなこと言われたら、頭が弾けそうで、顔から火を吹きそうで、俯くだけで何も言えなくなった。

高林君の方がすごいよ。
いつも部活頑張ってて、仲間想いで。
すごい活躍でチームを大きな大会にまで導いて。
勉強も凄く頑張ってて。
私、ずっと見てたから知ってるの。
ずっとずっと見てたから。

そう言いたいのに、伝えたいのに、のどがふさがってしまったみたいに声が出ない。