エイティーンの契約婚

「蓮センパイ〜っ!」
「おめでとうございます〜っ!」

教室に続々と人が集まって教室に入りきれないほどになって私たちの居場所がなくなっていく。
もう行こうか? と、ほのぴに声をかけようとしたが、

「ちょっと、あんたたちなんで北条ばかり! 美桜だって今日誕生日なんだよ!」
「!?」

いきなりそんなことを言い出してびっくりする。
カタマリが一斉にこちらに向いて私は怯える。

「ん?」
「美桜?」
「あいつ……バレー部の梶原か。で、あいつは誰?」
「あんな子うちの学校にいたっけ?」

ほのぴはバレー部のキャプテンなので一目置かれているが、私なんてただの人。
ハテナという顔や、その辺の道端の石ころでも見るような目をされていたたまれない。

「あー。あれじゃない? 『じゃない方の橋田』。親が死んだ可哀想な奴……」

伯父さまのひとり娘の舞香ちゃん。
私たちは同い年の従姉妹(いとこ)という間柄でこの学校に通っている。

舞香ちゃんは……。
同い年の従姉妹だけど私と違って大人っぽくて、化粧も上手でまつ毛なんていつだってばっちり天井に向いてる。

服装もイマドキで、ブランドものもたくさん持ってて、おしゃれだから制服を着てなかったら大学生に見えるくらい。
カースト上位たちはカースト上位同士仲良くする、という法則にのっとってお友達もかなりイケている。

女子として明らかな格の違いもあって、同じ橋田姓の私は『じゃない方の橋田』と呼ばれている。
そして私が『可哀想な奴』だと、知ってる人も少なくない。