エイティーンの契約婚

当然のように成績も常に学年トップ。
うちの学校では毎回上位者は壁に掲示されるのだが、私はいつも北条君の『真下』にいる。

『真上』に行けたことは2年間で一度もなくて、中学時代は成績で無双してた私も、上には上がいるんだなと挫折と悔しさを教えてくれた人でもある。

その上、顔もイケメン。
人垣の中心にいても頭が少し出るほどの高身長。
社長じゃなくても騒がれないはずがないし、そんな人のバースデーなんて、他クラスや下級生交えてのお祭りになるに決まっている。

「売上がもう何十億とか」
「億……！？」
「あいつの作った製品が全国の学校に導入され始めてるからね。この前テレビの取材に出てたけど、史上最年少で上場する予定でその時の時価総額がなんぜん億円とかなんとか」
「え？ す、すごいね？」

なんかもう次元が違う。

「凄いけどさ〜なんか嫌味ったらしくてムカつくわ。うちらなんか時給1100円とかなのに！」

凄い、と思ってからふと疑問が湧いた。
なんで北条君はこんな普通の公立の学校にいるんだろう？
絶対もっといい学校行けたよね？

そして一体なにがあったらそんな人生になるんだろう？