「うん。教室」
素直に、冷静に、
そう答えてくれたしょーちゃんは。
広い教室のど真ん中までやってくると。
「杏里。俺な杏里に〝普通〟をあげられない」
ゆっくり言葉を紡ぎ始めたしょーちゃん。
「杏里が出かけたいって言っても、あと1年半、
高校卒業するまでは、気軽に出かけられない」
そう言って私の顔をジッと見つめると。
「それでも良いなら、
俺は、この先、杏里と付き合いたい」
まるで...........................
──────プロポーズのような。
そんな言葉をくれたしょーちゃん。
〝未来〟のための我慢ってこと、だよね?



