「杏里、こっち来て」
しょーちゃんはそう言うと、
逆に、私より大きな手で握ってきて。
そのまま、どこかへ歩き出した。
「.....................っ、」
広い校舎を2人きりで。
しかも、手を繋いで歩く.........なんて。
普通じゃ出来ない経験に、
ドキドキしながら歩いていると。
------------------ガラガラ
と、扉を開ける音が聞こえて。
そこに見えたのは.....................
──────教室の風景。
「............ここ、教室、だよね?」
ビックリして声を出すと。



