「杏里。イヤじゃなかったらこっち来て」
そう言って手招きをしているしょーちゃん。
〝イヤじゃない〟なんて、
素直に言えないくせに........................
まるで磁石の引力が引き合うように。
しょーちゃんに歩み寄ると。
──────ギュッと。
ここが、学校ってことも忘れるように。
しょーちゃんの優しい温もりに包まれた。
「........................っ、」
しょーちゃんの温もり浸っていると。
「ズルくてごめん、杏里」
そっと、耳元に顔を寄せて、
優しく囁くように言うしょーちゃん。



