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目の前を歩く、結音と村主くん。
まだまだ初々しい、
付き合いたてのカップルだけど。
村主くんからは、結音が〝好き〟っていう。
溺愛感たっぷりの、
好き好きオーラが出てて。
こっちの方が胸焼けしそうな感じ.........
それに対して私は、
いくら頑張っても、片想いのままで。
一向に〝幼なじみ〟から関係が進まなくて。
なんなら、
〝先生〟と〝生徒〟って、
余計に離れた距離になってしまった今が。
とても苦しくて..................っ、切ない。
〝しょーちゃん〟のこと、
考えるだけで、ダメな方向に考えて。
俯いていると........................
「ほーら、川島。そんな顔しないの」
瀬那くんが、
覗き込むように見てきた。



