留学…留学ねぇ。寿々花お嬢さんが…。
海外に留学…フランスに…。…ふーん…。
全然ピンと来ない。
俺の生活とはかけ離れたところにある言葉だ。
「悠理君は…どうしたら良いと思う?」
寿々花さんは、縋るように、助けを求めるように俺にそう聞いてきた。
…それは…俺に聞かれても…。
…神様じゃないからな。俺は。
なんと言って寿々花さんを導けば良いのか、なんと助言するのが正解なのか、分からない。
「それは…俺が決めることじゃないだろ?寿々花さんが決めることであって…」
出てきたのは、そんな無責任な言葉だけ。
他にもっと気の利いたことは言えないのか。
寿々花さんはそんな言葉が欲しい訳じゃないだろうに。
「寿々花さんの…将来のことだから。俺は寿々花さんの判断を尊重するよ」
「そう…。そう…だよね。うん…」
「…」
…馬鹿なのか?俺は。
もっと他に…言うことがあるだろう。もっと…。
…でも、それは俺が言って良いことなのか?
許されるのか。そんな…寿々花さんの将来を左右するようなこと。
俺なんかが、俺如きが口を挟んで良いのか。
所詮…寿々花さんの「世話係」に任命されただけの身分で…。
自分にそう言い訳して、俺は自分の言うべきこと、本当に言いたいことから逃げた。
…我ながら卑怯な奴だ。
「俺は…その、寿々花さんがどういう選択をしても…尊重するよ」
「…うん」
寿々花さんは、小さくこくりと頷いた。
ここ数日、自分が避けられていた理由は分かった。
分かったけど…。今では、強引にその理由を知ってしまったことを、後悔していた。
知らなければ…向き合わずにいられただろうに。
海外に留学…フランスに…。…ふーん…。
全然ピンと来ない。
俺の生活とはかけ離れたところにある言葉だ。
「悠理君は…どうしたら良いと思う?」
寿々花さんは、縋るように、助けを求めるように俺にそう聞いてきた。
…それは…俺に聞かれても…。
…神様じゃないからな。俺は。
なんと言って寿々花さんを導けば良いのか、なんと助言するのが正解なのか、分からない。
「それは…俺が決めることじゃないだろ?寿々花さんが決めることであって…」
出てきたのは、そんな無責任な言葉だけ。
他にもっと気の利いたことは言えないのか。
寿々花さんはそんな言葉が欲しい訳じゃないだろうに。
「寿々花さんの…将来のことだから。俺は寿々花さんの判断を尊重するよ」
「そう…。そう…だよね。うん…」
「…」
…馬鹿なのか?俺は。
もっと他に…言うことがあるだろう。もっと…。
…でも、それは俺が言って良いことなのか?
許されるのか。そんな…寿々花さんの将来を左右するようなこと。
俺なんかが、俺如きが口を挟んで良いのか。
所詮…寿々花さんの「世話係」に任命されただけの身分で…。
自分にそう言い訳して、俺は自分の言うべきこと、本当に言いたいことから逃げた。
…我ながら卑怯な奴だ。
「俺は…その、寿々花さんがどういう選択をしても…尊重するよ」
「…うん」
寿々花さんは、小さくこくりと頷いた。
ここ数日、自分が避けられていた理由は分かった。
分かったけど…。今では、強引にその理由を知ってしまったことを、後悔していた。
知らなければ…向き合わずにいられただろうに。


