アンハッピー・ウエディング〜後編〜

最初に展示されていたのは、まず。

「あ、これは見たことあるよー」

「…シイタケだな…」

早速、キノコの有名所が展示されている。

手始めに、ってところだな。

やっぱり馴染みのあるキノコが一番…と思いながら、シイタケの横のガラスケースに視線を移すと。

「ん?こっちもシイタケ…?」

隣のケースの中身も、シイタケに酷似している。

何?ここ。シイタケ博物館?

しかし、よくよくガラスケースの前の説明書きを読んでみると…。

「シイタケに似てる…けど、これはツキヨタケ…?」

「わー、凄い。見て見て、悠理君」

と、寿々花さんがガラスケースの横に貼られた、大きな写真を指差した。

その写真には、緑っぽく発光した、禍々しいキノコの写真が。

怖っ。何だこれ。エイリアンか何か?

「へぇ…。暗いところで光るのか…」

あ、だからツキヨタケ?

「お洒落だねー。悠理君、暗いところでキラキラするの、綺麗。おうちで育てられないかな?」

光りもの大好きな寿々花さん、ツキヨタケがお気に入りの様子。

しかし、残念ながら…。

「寿々花さん。これ毒キノコだってさ」

「えっ」

こんな禍々しく発光するんだ。そりゃ人間に有害な物質を含んでいてもおかしくない。

とてもじゃないが、家では育てられないな。

「毒キノコなんだ…」

「あぁ。キノコは確かに美味しいけど、迂闊に食べたらヤバいからな」

「じゃ、こっちの赤いキノコも毒キノコ?」

と、寿々花さんはまた別のガラスケースを指差した。

そこには、真っ赤な毒々しい色をしたキノコが。

カンゾウタケ、だって。

いかにも毒キノコっぽい見た目だ。カンゾウタケというからには、肝臓を殺す毒を…。

「…いや待て、食用に出来るって書いてある」

「おぉー、食べられるんだね、これ」

マジかよ。こんな毒々しい色なのに?

簡単な調理法なんかも書いてある。生のまま食べられるって。

この真っ赤なキノコを、生のまま丸かじり…は、さすがに勇気が要るな。

食べられると分かっていても、思わず躊躇しそうだ。

「あ、見て見て、悠理君。あっちには、紫色のキノコもあるよー」

「うわっ…」

マイタケみたいに、ひらひらした(?)キノコ。

しかしその色は、マイタケとは大違い。

毒々しい紫色をしている。

紫色なんて、毒の象徴みたいな色じゃないが。

だが、その説明書きには。

「えっ。食えんの?これ…」

「炒め物にしたら美味しい、って」

食えるの?これが?
 
オオムラサキアンズタケ、だって。

いかにも毒キノコです、みたいな見た目してる癖に?

いや、結構だわ。いくら偉い人が食べられると保証してくれたとしても。

紫色のキノコを食べる危険を犯すくらいなら、普通にマイタケを炒めて食べるよ。

人は見た目によらないって言うが、キノコにも当てはまるんだな。

いかにも毒キノコっぽい見た目の割には、実は食べられるキノコも多く…。

そして、むしろその逆のパターンもある。