アンハッピー・ウエディング〜後編〜

…それから一時間ちょっと。

俺と寿々花さんは、胃袋が許す限り、スイーツビュッフェを思いっきり堪能した。

「はぁ…。さすがにこれ以上は無理…」

何とか全種類制覇したいと思って、欲張って取り過ぎたよ。

腹八分目、とかじゃないからな。

腹十二分目くらいまで食べてる。

限界突破してんじゃん。

欲張り過ぎた。それでも、ビュッフェで取ったものを食べきれずに残す、なんてマナー違反だからな。

自分が取ってきた分は、何とか全部完食した。

最後の方、もうよく味も分かんなかった。

勿体無いことをしてしまった。絶対美味しかったはずなのに。

お腹がいっぱい過ぎて、味が分からなくなるとは。

そして、寿々花さんの方も。

「お腹いっぱいだねー」

とのこと。

「満足するまで食べたか?」

「うん。…でも、最後にお口直し〜」

と言って、寿々花さんは最後に、小皿にアイスクリームを取ってきていた。

またアイスクリームかよ。どんだけ好きなんだ。

ビュッフェの最後に、一番好きなものをちょっとだけ取ってくる。あるあるだな。

「はい、悠理君の分もあるよー」

俺もかよ。いや、俺は欲しいなんて一言も言ってないんだが?

…まぁ良いか。折角寿々花さんが取ってきてくれたんだから。

一緒に食べるよ。最後に、アイスクリーム。

アイスクリームに始まって、アイスクリームに終わるスイーツビュッフェだったな。

「美味しいねー、悠理君。とっても幸せだね」

「そうだな…。俺は、あんたのその幸せそうな顔が見られて幸せだよ…」

昨日の寿々花さんも、円城寺と一緒にこんな顔をしていたのだろうか?

…そう考えると、心の隅っこがチクッとした。

…そうでないことを祈るよ。意地悪かもしれないけど。