アンハッピー・ウエディング〜後編〜

…などという、夢の話や朝食の話をしていた為に。

クリスマスプレゼントを渡すタイミングを、完全に逸してしまった。

ぐぬぬ…。タイミング悪いぞ、俺。

いつ渡そうかと考えている間に、そろそろ外出する時間がやって来た。

「悠理君、そろそろ行こー」

「…そうだな…」

寿々花さんに急かされて、俺は出かける準備をした。

ま、良いや。やっぱり帰ってから渡そう。

今日中に渡せば良いんだよ。いつでも。

昨日と違って、今日の寿々花さんは普段着姿である。

…うん。やっぱりその方が良いや。

昨日のドレス姿も、まぁ、確かに似合ってはいたけど。

寒そうだったし、地に足付かないと言うか…いかにも一張羅の余所行きって感じだった。

ドレスなんて余所行きなんだから、当たり前だけど。

でも、やっぱり普段着の方がしっくり来る。

いつもの寿々花お嬢さん、って感じだ。

「…?どうしたの、悠理君」

普段着姿の寿々花さんを、ついじろじろと見つめてしまっていた。

寿々花さんは不思議そうに、きょとんと首を傾げていた。

いや、えーと。うん。あの。

「べ、別に…何でもないよ」

まさか、普段着姿の寿々花さんに見惚れていたとは言えず。

「よし、行こう」

「うん、行こー」

強引に話題を変えるようにして、俺は寿々花さんと共に家の外に出た。

いざ、ビュッフェレストランに。

ハムスターランドの時と言い、遠く離れたフランスから、わざわざ食事券を送ってくれた椿姫お嬢様に感謝しないとな。