言いたいことは、山ほどあるが。
まず一番に。
「…寿々花さん!大丈夫か?怪我してないか」
我に返った俺は、いの一番に寿々花さんに尋ねた。
いきなりチャラ男に絡まれて、ただでさえ人見知りの寿々花さんは、怖かったに違いない。
しかし。
「…ふぇ?うん、大丈夫ー」
意外と大丈夫そうだった。
と言うか、目の前の展開があまりに目まぐるしくて、怯えてる暇もなかったって感じか?
良かった。
「ったく悠理兄さんと来たら、もうちょっと考えてから首突っ込みなよ」
呆れた雛堂が、俺に向かって溜め息をついた。
ご…ごめんって。
「イノシシみたいに飛び込んでいくもんだから、こりゃもう止められねぇなと思って、代わりに動画撮ってたんだけど…正解だったな。これ、一応保存しておこっと」
「わ、悪かった…。ありがとう、助かったよ雛堂…」
…って、その前に。
俺は慌てて、先程助けに入ってくれた青年と、そのツレらしき女子高生に振り向いた。
「口ほどにもない三下でしたね」
「結月君、かっこいー!前に私が絡まれた時も助けてくれたよね」
「あぁ、そんなこともありましたね…」
「もー、照れなくて良いじゃん。格好良かったよ。また今度、私があんな風に絡まれてたら、助けてくれるよね?」
「時と場合に寄りますね。すぐに人に頼ろうとするのではなく、まず不用意に他人に絡まれないよう注意して生活してください」
「ひっどい!彼氏なら、そこは『いつでも助けます』って言うところでしょーっ!?」
…えぇっと。お取り込み中のところ、大変申し訳無いんですが。
「あの…さっきは、ありがとうございました」
俺は、その二人組に頭を下げた。
我ながら、考えなしに飛び込んでしまって。
この人達が助けてくれなかったら、どうなっていたことか。
すると。
「別に良いですよ。教室の中で乱闘騒ぎなんて起きたら、文化祭が中止になりかねませんでしたし…」
ぞくっ。
危ねぇ。確かに、そうなってもおかしくなかった。
「それにしても、あなたも考え無しですね。犬でさえ、勝てない相手には喧嘩を売りませんよ?」
「うっ…」
そ、それは…ごもっとも。
言い返す言葉もない。
「咄嗟に動画を撮影したご友人の方が、余程クレバーな判断でしたね」
「す…済みません…」
「まぁまぁ、そんなに責めなくても良いじゃない、結月君。彼氏が自分のこと、身を挺して守ってくれたんだもん。女の子なら誰でも嬉しいはずだよ」
と、ツレの女子高生が宥めた。
…彼氏?
「あなたと来たら、またそんな呑気なことを言って…」
「ほらほら、折角メイドカフェ来たんだから楽しもうよ」
「…分かりましたよ」
はぁ、と溜め息をつく青年。
すると、そこに遅れ馳せながら。
「大丈夫ですか?どうかされました?」
騒ぎを聞きつけたのか、それとも誰かが呼んだのか。
新校舎の男性教師が一人、駆けつけてきた。
「いえ、大丈夫です。何でもありません」
「じゃあね、お二人さん。お幸せに〜」
ひらひらと手を振る、青年と女子高生のカップル。
…何処の誰か知らないが、助かった。
まず一番に。
「…寿々花さん!大丈夫か?怪我してないか」
我に返った俺は、いの一番に寿々花さんに尋ねた。
いきなりチャラ男に絡まれて、ただでさえ人見知りの寿々花さんは、怖かったに違いない。
しかし。
「…ふぇ?うん、大丈夫ー」
意外と大丈夫そうだった。
と言うか、目の前の展開があまりに目まぐるしくて、怯えてる暇もなかったって感じか?
良かった。
「ったく悠理兄さんと来たら、もうちょっと考えてから首突っ込みなよ」
呆れた雛堂が、俺に向かって溜め息をついた。
ご…ごめんって。
「イノシシみたいに飛び込んでいくもんだから、こりゃもう止められねぇなと思って、代わりに動画撮ってたんだけど…正解だったな。これ、一応保存しておこっと」
「わ、悪かった…。ありがとう、助かったよ雛堂…」
…って、その前に。
俺は慌てて、先程助けに入ってくれた青年と、そのツレらしき女子高生に振り向いた。
「口ほどにもない三下でしたね」
「結月君、かっこいー!前に私が絡まれた時も助けてくれたよね」
「あぁ、そんなこともありましたね…」
「もー、照れなくて良いじゃん。格好良かったよ。また今度、私があんな風に絡まれてたら、助けてくれるよね?」
「時と場合に寄りますね。すぐに人に頼ろうとするのではなく、まず不用意に他人に絡まれないよう注意して生活してください」
「ひっどい!彼氏なら、そこは『いつでも助けます』って言うところでしょーっ!?」
…えぇっと。お取り込み中のところ、大変申し訳無いんですが。
「あの…さっきは、ありがとうございました」
俺は、その二人組に頭を下げた。
我ながら、考えなしに飛び込んでしまって。
この人達が助けてくれなかったら、どうなっていたことか。
すると。
「別に良いですよ。教室の中で乱闘騒ぎなんて起きたら、文化祭が中止になりかねませんでしたし…」
ぞくっ。
危ねぇ。確かに、そうなってもおかしくなかった。
「それにしても、あなたも考え無しですね。犬でさえ、勝てない相手には喧嘩を売りませんよ?」
「うっ…」
そ、それは…ごもっとも。
言い返す言葉もない。
「咄嗟に動画を撮影したご友人の方が、余程クレバーな判断でしたね」
「す…済みません…」
「まぁまぁ、そんなに責めなくても良いじゃない、結月君。彼氏が自分のこと、身を挺して守ってくれたんだもん。女の子なら誰でも嬉しいはずだよ」
と、ツレの女子高生が宥めた。
…彼氏?
「あなたと来たら、またそんな呑気なことを言って…」
「ほらほら、折角メイドカフェ来たんだから楽しもうよ」
「…分かりましたよ」
はぁ、と溜め息をつく青年。
すると、そこに遅れ馳せながら。
「大丈夫ですか?どうかされました?」
騒ぎを聞きつけたのか、それとも誰かが呼んだのか。
新校舎の男性教師が一人、駆けつけてきた。
「いえ、大丈夫です。何でもありません」
「じゃあね、お二人さん。お幸せに〜」
ひらひらと手を振る、青年と女子高生のカップル。
…何処の誰か知らないが、助かった。


