アンハッピー・ウエディング〜後編〜

…と、思ったのも束の間。

ヤンキーとの初デート当日。

「来ていく服を選択してください、だって」

「マジかよ…。服まで選ばされんの…?」

着せ替えゲームみたいになってる。何ゲーだよ、これ。

バイトやお小遣いでお金を貯めて、デートのときに着る服を買えるらしい。

服にも色んな種類があって、カジュアル系とかロリータ系とか、色も赤白黒ピンク等々、何でもあり。

マジで何ゲーなんだよ。

これ、あれだろ。主人公の着る服によって、この後のデートでの好感度に影響するとか。有り得るんじゃないか?

着ていく服も慎重に選ばなければならない。

が、まだ始めたばかりなので、悩むほどたくさん服を持っていない。

「どれにしよっか。悠理君」

「仕方ない…。選べる服もそんなにないから、この白いワンピースで良いんじゃないか」

清楚系って感じで。いかにも女の子らしくて良いんじゃないか?

清楚で可憐な白いワンピース。まさに、童貞を殺すファッション。

これで文句つける男はいないだろう。多分。

…しかし。

初デートの待ち合わせ場所に向かうと、そこにヤンキーの姿はなかった。

「あれ?まだ来てないね…」

「初デートに遅刻って…。大罪人だろ」

「あ、来た」

若干遅れて、私服姿のヤンキーイケメンが待ち合わせ場所に現れた。

遅かったな、おい。

『あー、わりぃ。…遅くなった』

第一声がそれだった。

一応、遅刻したことに対する謝罪は、素直にするらしい。

何だ、ヤンキーっぽく見えるけど、意外と良い奴なんじゃないか、と思った矢先。

ヤンキーイケメンは、じろじろと主人公を舐め回すように見つめた。

…何だ?何見てんだ。

『今、そういう服が流行ってんのか?…ダッセェ』

おい。あんた今何て言った?

ダサいだと?初デートで女の子が一生懸命選んだ服を、ダサいだと?

遅刻してきた分際で、何偉そうなこと言ってんだ。

「彼はこういう服は好みじゃなかったみたい…だって」

「…生意気な…」

あんたの好みなんざ知ったことか。

何でわざわざ、男の好みの格好をしてやらなきゃいけないんだよ。

そこは女の子のセンスと好みに合わせてやれよ。それが男ってもんだろ。

そもそも、出会い頭に相手の服装を貶すなんて、非常に失礼。

ヤンキーは遅刻してくるわ、服をディスられるわ。

既にギスギスした空気になってるが、そんな中でも、ちゃんと二人で映画館に向かった。

一応、デートに付き合う気はあるんだな。

すると。

ここで、本日のデート最初の選択肢が出てきた。