目に優しい光が差し込む。それと共に目覚めた、体を起こすときに少し頭痛がした様な気がした。(痛い…)そして枕元を見ると約束されていたお金が置いてあった。僕はそのお金を部屋の文具を入れている棚に閉まう。自分の部屋から出て、一階に降りた。「おはよう。」と言い、ダイニングテーブルの椅子に座った。死んだ様な目でトーストを食べている。食後、歯磨きをして、学校に行く準備をした。カッターシャツのボタンを留め、ズボンを履き、学ランを着る。時刻は七時半、僕は家を出発した。気分は暗い。空の青さ見ると無性に苛立ちが起こった。いつもの狭い路地を通って、道路に出る。そこでいつも一緒に登校している友達と出会うのだ。
 時刻は45分、もうこの時間を何回見てきたことだろうか。それが最後の1年となると少し嫌気も解消された気がする。上履きに履き替えて、一気に3階まで登り、自教室へと向かった。
 相変わらず、僕達が一番乗り。鞄を置いて10分位騒いでいた。少し時間が経って、クラスメイトが登校してきた。僕は学級委員の業務があるから、黒板に目標を書いている。正直に思うが(意味あるのか?)。書いてもしない時だってある。反抗する奴らもいる。わざわざ嫌われ役を買ったのだろうか。それがいつも悩まされている。
 目標を書き終えて、チョークを黒板の溝に置いた。その時に女子二人が登校してきた。目が合うのが怖いから逸らす。怖いって、お化けとかでもない。目が合ったら僕の心がどっかに行ってしまう…。だから目を逸らしていた。朝学の準備を済ませ、自席に座ってワークをしていた。

 朝学が終わり、朝の会が始まった。そして学級委員が朝学の反省をする時がある…。「しっかりと社会のワークをしてたので良かったと思います。」と虚偽の報告をする。守るものもないので、それをしばらくし続けていた。

 朝の会が終わって、授業を始まったのは良いがしんどい。難しすぎてついていけない…。分かったとしても、それが実践できない…人間の脳は不思議だ。後30分、早く授業終わってくれとその思いが勝つ。どうせ今学んでも来年には死んでいるんだからさ。じゃぁ来なければいい、それで済めば楽だ。でも、死ぬならどうせ卒業証書貰ってから死にたい。そして、死後に恋を持ってはいけない…とそう思った。多分僕は彼女の事が好きなんだと思う。忘れようにも明日にはぶり返すし、この思いは消えてくれないのだ。