あんなことがなければ私たちは違ってたのかな

結局あれから集合時間になるまでの間ずっと一緒だった。

『では、今から夕食になりまーす』

『いただきま〜す』

『うぅ〜ん!美味しい!』

なんてクラスのみんなは楽しそうにご飯を食べているがかのんや雪乃、みなみはとてもそうゆう気分ではなかった。

「おい!雪乃!食わねぇのか?」

「うっさい!陽向は黙って!」

「なんで俺にそんな強いんだよぉ〜」

「陽向空気読みなさいよ」

みなみは陽向に呆れていた。


「確かにちょっとあれはムカつくよなぁ〜」

珍しくせいやも怒っていた。

「え?せいやが怒るなんて珍しいこともあるもんね」

「俺はかのん応援隊だからね!」

「そうだよね!ムカつくよね?!」

なんてせいやとみなみが話している途中に雪乃が入ってきた。

「なにがそんなにムカつくんだよ?な?翔?」

「あぁ、よくわかんねぇ」

「バカ」

「雪乃暴言吐きすぎ。」

「もぉ〜!」

そう言って雪乃はご飯を詰め込んだ。

「あれ?かのんもう食わねえのか?」

「うんもうお腹いっぱいだから」

「そうか?まぁ無理せず食えよ?」

「うん!ありがとう!」

「かのん!もう食べないんだったらちょうだい!」

「雪乃、あんたそんなに食べると胃がもたれるよ?」

「いいの!」

「いいよ雪乃が食べたいやつ取って?」

「ありがとう!」

「いいよぉ〜」

(正直残すのもったいないと思ってたからよかった。でも、あのみこちゃんって子本気なのかなぁ?)

「かのん大丈夫だから」

「うん!ありがとう!」






「今日も部屋来るよな?雪乃?」

「当たり前でしょ?今日はさんざんあいつらに邪魔されて翔に近づけなかったんだから!」

「雪乃、別にそこまでしなくてもいいよ?」

「いいや!絶対ダメ!行くよ!」




「今日はなにする?」

「昨日は俺が負けたから今日こそ絶対勝つ!」

「じゃ、今日もトランプで!」

「ずっとトランプじゃん!」

「まぁまぁいいじゃん!」

♪〜

「誰の携帯?」

「翔じゃない?」

「俺か...」

「え?マジ?」

「どうしたの?」

「先生が見回りしてるって!」


「マジ?」

「隠れるぞ!」

「雪乃こっち!」

「せいやいれて?」

「かのん来いよ!」

雪乃は陽向と、みなみはせいやと、かのんは翔とペアで布団に入った。

「ッ...」

(やばい!翔と同じ布団に入っちゃった!)

『お〜い入るぞ〜?お!この部屋はちゃんと寝てるな?』

トンッ

「行ったか?」

「あぁ、行ったみたいだな」

「男子部屋から回ってるみたいだからお前らはバレる前に部屋に戻れよ?」

「うん!」

私たちは部屋を出た。