あんなことがなければ私たちは違ってたのかな

長い修学旅行も後半になり、今日は三日目。

「いよいよ今日から自由行動だな」

「今日はどこ行くんだっけ?」

「今日は神社よ!」

せいやの質問にみなみが答えた。

陽向が雪乃にヒソヒソ話しかけた。

「なんで今日神社に行くんだ?しかも縁結びで有名の」

「アホか!かのんのために決まってるでしょ?」

「なんで?」

「だからかのんが翔のこと好きだからに決まってるでしょ?!」

「あ、そうか」

雪乃と陽向が話してる様子がかのんの視界に入った。

「ごめんね?私のためにわざわざ興味のない神社に付き合ってもらちゃって」

「もぉ〜!陽向のせいでかのんが気を使ってんじゃん!」

「ごめん!俺らはかのんの恋応援隊だから気を使うなって!」

「そうだぞ!神頼みでもなんでもいいんだよ!」

「そうそう!せいやの言う通りよ!」

「みんなありがとう!」

「おい?みんななんの話ししてんだ?」

「ううんなんでもないよ!行こ!」







「かのんお願い事できた?」

「うん!」

「じゃお守り買いに行こうか!」

「そうだね!」

「私たちはお守り買いに行くけど、陽向たちはどうする?」

「俺たちはいいよ!」

「わかった」

女子はお守り、男子は木陰で休んでいた。

「よし!お守りも買えたし、男子のとこに行こっか!」

「うん!」

「待って。なにあの集団」

かのんと雪乃はみなみの声に男子の方を見ると、男女6人の集団が翔たちを囲んでいた。

「なにあれ?」

「行ってみよ?」


「ちょっとごめんなさい」

かのんたちは6人の人たちに声をかけた。

「誰?あんたたち」

集団の中にいた一人の女の子が言った。

「私たちはこの人の連れですけど?」

(なんか雪乃怒ってる?)

「ごめんごめん!俺たちは翔たちの友達なんだ!」

「そ、そうなんですね?」

「君たち名前は?」

「え、えーと」

「俺は桜木涼太、こっちが城田奈央で、こっちが和田優大、こっちから霧立みこ、福永栞、永瀬蘭」

「はぁ、」

かのんたちが戸惑っていると翔が話し出した。

「こっちから工藤かのん、岡崎雪乃、篠田みなみ」

「ふぅ〜んよろしくね?」

「は、はい」

完全にかのんたちは戸惑っていた。