「え…。本当に?」


「うん。私は高校の時に、綾人が好きって気づいたよ。そこからずっと片想いしてた。私も、体だけの関係は嫌だって思ってたけど、でも、私も怖かったの。綾人のこと好きって言ったら、他に好きな人いるから、本気ならもう抱けないとか、言われるんじゃないかって思って。」


「他に好きな人なんて、いるワケない。ずっと、麗蘭だけが、好きだった。」


「私も。」



そう言った瞬間、

バラの花束ごと、綾人に抱き締められた。



「麗蘭…。好きだよ。この先も、ずっと、麗蘭だけ、好きだ。もう、絶対に離さない。」


「うん…離さないで。他の人のところにも、行かないで。」


「行くわけない。この先もずっと、麗蘭だけだ。」


そう言って、

綾人は少し、腕の力を緩めると、

ゆっくりと顔を近づけて、口づけしてくれた。


今までにないくらい、優しいキス。


柔らかい、綾人の唇が、私の唇に吸い付くようにくっついて、気持ちいい。



一度離して、私たちは見つめ合うと、

もう一度、唇を重ね合わせた。



私たちの顔が近づく度に、バラの花束が、揺れる。


綾人にもらった、ネックレスが入った小さな箱も、そっと握りしめる。


ようやく、気持ちが通じ合った。




キラキラ光る夜景をバックに、


『最愛』の人との、これからの幸せな未来を夢見ながら、


今、この瞬間の幸せを噛み締めた。


何度も、何度も、抱きしめ合い、唇を重ねながら──。



fin.