先輩が予約してくれていたようで、
お店の前に並んでいるお客さんの前を通り過ぎ、
お店の店員さんに声を掛けると、すぐに席へ案内された。
やっぱり先輩は、スマートだ。
案内された席に座って、2人でメニューを覗き込む。
「おなかの調子はどう?もう食べれそう?」
「だいぶいいです。でもちょっと少な目にしておこうかなって。」
「うん。無理のない範囲で食べてね。残ったら、俺が食べるし。」
「ありがとうございます。」
やっぱり先輩は、優しい。
出てきたパスタも、美味しかった。
少な目で、とお願いして出てきたパスタは、
結局、少し先輩に食べてもらった。
ゆっくり食べ進めながら、映画の感想を互いに話した。
「なんだかあの映画には『恋愛はタイミングが大事』っていうのを改めて教えられた気がしたよ。」
「そうですね。だって、学生時代のあの時にお互いの気持ちを伝えあってたら、絶対にその後結婚してましたよ。」
「俺もそう思う。その一瞬を逃したから、そこからすれ違って行ったって感じだよなあ。」
「ですね。」
「…俺も、タイミング逃さないようにしなきゃだな。好きな人と、すれ違わないように。」
そう言って、先輩が真剣な顔で私を見つめてくる。
鼓動がまた、早くなった。



