「カンタ、君にはしばらく修行に行ってもらう」

「えっ?」

「見たまえ。学校の庭を。半分以上の物が消えてしまった。怪我人や被害を受けた生徒がいないから良いものを」

「すみません」

「これは命令だ。選択する余地はない」

「それとシドー。君もだ」

「俺も?」

「君の魔力は小さい。習得は見事だが、その魔力では役に立たない」

「でも」

「これは命令だ」

「分かりました」

「後は、ヨハン、君もだ」

「私?」

「君は確か」

「言わないでください」

「なら、分かってるね?」

「はい」


「そこの魔女、付き添ってやれ」

「ワシにも名前ぐらいあるわ! フランスシアターナと言う名前がな」

「長い」

「付き添ってやれば良いのだろう?」

「そうだ」

「行くぞ、お前たち」


「あの、先生。どこに行くんですか?」

「実習先だ」

「なんか怖いわ」

「帰って良い?」

「黙れ、お前たち! ワシだって本当はイヤなんだ。だけど、命令だから仕方ないだろう!」

「分かりましたよ」