夜華の先に

「いや、楓夜どうしたの?別に1人でも行けるよ…」

楓夜は何をそんなに心配しているのだろうか。


私は不意に視界に入った時計が7時20分を指しているのが見えた。

ここで話してたら電車の時間に遅れてしまう。

駅はここから歩いて15分ぐらい。

電車の出発時間は7時40分。


楓夜は私の言葉なんて耳に届いていないようで上着を着始めている。


まぁ、いっか…

私は玄関でローファーを履き始めた。

楓夜はすぐに私の隣で靴を履き始め、私と一緒に外へ出た。


今日は曇りで太陽が隠れているため少し肌寒い。



楓夜が歩くと道が開いて、周りがキャーキャー言う。

それはきっと、楓夜の容姿がとても整っているからだろう。


そんな、女の子からの嫉妬の冷たい視線が刺さってくる。

透と一緒に並んでいる時もそうだった。


だけど、そんな女の子の視線よりももっと痛いのが、殺意が立ってる男の人たち。

嫉妬どころじゃないほど冷たくて、痛い視線だ。