甘の弱な君が好き【完】


「おい、何黙りこくってんだよ。いつもうるせえくせに。」


隣に座っていた北浜さんが気に食わなそうにつっこんでくる。


ほんと余計なことばかり言ってくるんだから。



「そ、そんなことないですよ…」



いつもより歯切れの悪い反論にさらに眉間に皺が刻まれる


「ははっ、初めましたなんだから、緊張するよねー?」


私の気持ちも汲んで話を進めてくれる関目さん。


さすがとしかいいようがないと思った。


関目さんのコミュニケーション能力の高さのおかげで少し緊張は緩み、それなりに楽しく話すことができた。


樟葉さんは演出担当で、特にライブの時期は多忙を極めることが多いらしく、今日早めに帰ったのも2人より早く打ち合わせをしているかららしい。