甘の弱な君が好き【完】


なんとか平常心を取りなおし、上裸の北浜さんのことはなるべく視界に入れないように裁縫に集中する


てか、ボタンほとんど緩くなってるじゃん。



どれだけ無頓着なの。



「お前、器用なんだな」


机に腕を置いて、その上に顔を置いて伏せながらそういう北浜さん。


その態勢なら肌が見えないからちょうどいい。ずっとその態勢でいてほしいくらい。



「昔から裁縫だけは好きなんです」



「すげえじゃん」



珍しく褒められてる。


なんか居心地悪い


「そんなにすごく無いですよ」


ボタンを縫うくらいできる人たくさんいると思うし。


「これも自分で作ったのか?」


私のカバンについているお守りを触りながらそういう北浜さん。


「はい、四宮家に伝わる手作りのお守りです」


普通のところには売ってなさそうなカラフルな色合いだから、手作りだってわかりやすいよね。