甘の弱な君が好き【完】


「橙真さんの?てか顔、どうしたんすか!?」



人気アイドルがその傷っ、とワナワナと震え出す。



「こいつにやられたんだよ。で、罰として今こき使ってるところ」


はい、しっかりこき使われております。







「だからこいつは特別」






もう一度ぐっ、と引き寄せられて、密着する身体に体温が上がっていく


「っ、」


アイドルは、香りまでいい匂い

身体から溢れ出すフェロモンの香りなのか



「なーんだ、橙真さんの彼女かと思ったのに」



「誰がこんな芋女、相手にするかよ」



「いっ、芋女!?失礼な!」



確かに、あなたがいる芸能界の人みたいに可愛くはないけどそんな言い方ないじゃん!!


顔が良すぎて肝心なところを全部持っていかれたのか?



「事実だろ。」


そうバカにされて、やっと解放される肩