甘の弱な君が好き【完】


「心配するな。藍が心配するようなことは何も起きてない」



久しぶりに呼ばれた名前に胸が弾む。


ああ、いつも通りぶっきらぼうで優しい北浜さんだ




…何か、話さなきゃ。



心配してきてくれたんだから。



前まで普通に話せてたのに、なんでこうも言葉が出てこないのか。




「この前は、ごめん。」



目を見て紡がれた言葉に、驚く



「え…」



「あれは、言いすぎた。本当にごめん。」



ベットに腰掛ける私に深くお辞儀をする北浜さん。


…ちゃんと考えててくれたんだ。



「ただ、俺は藍とは付き合えない」



そう伝えた瞳は、どこか切なげで、少し揺れていた。


たくさんの告白を受けてきたはずの北浜さんなのに、どうしてそんな表情?


やっぱり黄子ちゃんの言うとおり、少なくとも私はトクベツだったのかな。



それが恋愛感情ではない、ってだけで。



なんて考えて勝手に胸が弾む