甘の弱な君が好き【完】











「ん、ここは…」


鼻を掠める独特な薬品の香り



あー…頭が痛い。



「あら、起きたのね」



グリーンのカーテンから顔を覗かせる優しい笑顔


…保健室の先生だ。



あれ?私、応用室に行こうと思って、渡り廊下を渡って、応用室の前に行ったことまでは覚えてる。



「私、なんで、」



「熱が出て、倒れちゃったのよ」



嘘…


確かに朝からちょっとしんどかったかも。



「そうなんですね」



「それより、あなた凄いわね!北浜橙真くんと知り合いなのね!」


胸元で手を合わせ、目を輝かせている先生


「へ?」



北浜さん…?


なんで北浜さんの名前が先生の口から?



「北浜くんがあなたのこと連れてきてくれたのよ、」


北浜橙真初めて見たわぁ、と喜んでいる先生


「え…」



なんで?



もう、なんの関係でもないはずなのに?まだ仲直りもできてないのに。



それに保健室はもちろん、一般コースの廊下にすら出たことないって言ってたのに。



…私を抱えて?



どうしよう、胸が鳴って熱い。