甘の弱な君が好き【完】


倒れて俺がおんぶしてるから?




それとも…



仲直りしようと思って、芸能コースまで来てくれてたのか?



どっちにしろ、謝るのはこっちだろ。



3年前入学式の時に聞いたうろ覚えの説明でたどり着いた保健室の扉を開ける



「すみません」




「はーい。って、北浜橙真!?」



白衣を着た先生が出てきて、目を丸くする。



…まあ、慣れたことだ。



「…どうも」



「ええええ、あらどうしたの?」



先生はすぐに俺に抱えられてる藍に視点を移した。



「…友達が倒れて、連れて来ました」



友達、なんて図々しいよな。ごめん、藍。



「とりあえず、ベットに寝かせてあげてくれる?」



「はい。」



保健室の奥へ案内されて、シングルの簡易ベットへ藍を寝かせた。


すごい汗かいて苦しそうに寝てる。



「この子は一般コースの子よね?」


藍のバッチを確認してそう言った


「はい、そうです」


驚きを隠せない様子の先生。



…まあ一般コースと芸能コースだもんな。普通関わることなんてないもんな。



「この子の名前は?」



「2年の四宮藍です。」



「2年生ね。何組か知ってるかしら?」



…何組なんだろ。



そういえば、そんな話したことなかった。