甘の弱な君が好き【完】


ある日出会った俺のことを1ミリも知らない女


第一印象は最悪


藍も俺のことを『かっこいい』だとか、キラキラした笑顔でいってきた。


所詮女はみんな一緒


でもぽろっと漏らして始まった素の態度に突っかかってきた。



驚くでもなく、幻滅するでもなく、泣くでもなく。


面白い女


俺様の顔に傷をつけておきながら、言い返してくるなんて大した度胸。なんとなくもっと知りたくなった。


文句ばっかり言うくせに、頑固だったり、意外と従順だったり、コロコロ変わる表情に、よく笑う性格。


特に周りを巻き込むような笑顔が印象的だった。



芸能界で活躍するということは青春を失うもの同然。


青春、と言うものが芸能コースの小さな棟だけに閉じ込められている俺に取って、食堂のパンも、緑と藍とどうでもいい話をしながら三人で食べる昼飯も、いつの間にか欠かせない日常になっていて。


ないと違和感というか、心に穴が空いたみたいだった。