甘の弱な君が好き【完】


「……遅い」



「すみません!はぁはぁ…携帯にメッセージ送ったんですけど、届いてないですか?」


相当遠いところから走って来たのか、ずっと息が上がってる



「…午前中の仕事で、マネージャーの車に携帯忘れた」


マネージャーが気づいて届けてくれるかと期待したけど、そうも行かなかった。


今日は紫苑さんの別現場があるから今はスタジオにいるはずだし、俺の携帯に電話をしたところで誰もいない車内で携帯が鳴り響くだけ



「え、そうなんですか?」



「でも、お前が来るかもしれないからこの場所離れられなかった。」



ただずっと待ってた。



今日の朝まで働き詰めで、頭があまり回っていなかった。



「何時間も待たせてしまって、すみません。」



こいつは何も悪くないのに、頭を下げる。


わざわざ戻って来てくれるなんて、さすが藍だな。