「……あ、開けてくれるんですね」

「……そりゃあ、連絡、きてたから…どうぞ、入って」

「お邪魔します……」

もう少し大変だと思ってたんだけどな……。

すんなり部屋に通されて、逆に不安になる。

案内されたのは、白がベースのおしゃれな居間。

隅々まで掃除されているのがよく分かる。

「麦茶でいい?」

「あっ、お構いなく!」

「いいから」

そう言いながら宗さんは麦茶が入ったコップを二つと、ちょっとしたお菓子が入っている

お皿を持って戻ってきた。

「……澪さんがここに来たのって、俺が活動休止してるからだよね?」

「あ、まあ、そうなんですけど……」

まさか宗さんから話を切り出されるとは思っていなくて、変な返しをしてしまう。

もしかしたら、宗さんはグループに戻ろうと思っているのかもしれない。